2020年4月8日に米国CAFCは、クレームされた物質に関する数値範囲と引例に記載された類似物質に関する数値範囲とが重なる場合、prima facie case of obviousness と判断し得る、と判示しました(Valeant Pharmaceuticals Intl. v. Mylan Pharmaceuticals Inc. (Fed. Cir. 2020)) 。
2020年8月3日、米国CAFCは、審査中に行った補正の背景にある理由が、問題になっている均等物とtangentialな関係にあるので、この補正によっては均等論の適用は否定されない、と判示する判決(Bio-Rad Laboratories, Inc. v. 10X Genomics Inc. (Fed. Cir. 2020))をしました。
2020年7月14日に、ノーベル賞受賞者である本庶佑先生が発明者である6件の米国特許について、出願以前に共同研究をしていた、Dr. FreemanとDr. Woodが共同発明者になるべきかどうかについて判断したCAFC判決(Dana-Farber Cancer Institute, Inc. v. Ono Pharmaceutical (Fed. Circ., 2020) が出ています。